９２年

生きています私のおじいちゃんの話をします。

酒好き女好き長男でありながら家を飛び出し家庭もほったらかし真面目に遊んできた己の道をしっかりゆくカッコ悪い事を自分に許さず人に気配りをするがあまりにもせっかちなので面白い。近ごろは少々足元が覚束ない事もあるけど矍鑠とした姿に身内ながら痺れます。

お盆は迎え火と送り火をしていたのですが一昨年くらいから廃し代わりにおじいちゃん、おじちゃん、母、私、時におじいちゃんの弟せいじろおじちゃんと食事をするのが恒例になりつつありまして、

今日は墓参りに行った後みなで焼き肉の食べ放題に行きました。

おじいちゃんはカルビ好き。

珍しく頼んだお酒がビールと角ハイだけだったのが気になりました。

とにかくせっかちなのであっという間に色々終わります。

食べろ食べろ飲め飲め、お皿下げろ下げろ、網代かえてかえて、おしぼりおしぼり、私と母のデザートがチヂミだってまだ残っていたのにお尻がうずうずしてるのがわかります。粘りにくい。

スナックに行けば30分も座ってられない。但し好みのママのお店で他にお客さんがいない場合は長居可。

車にのったらシートベルトを今はブザーが鳴るのできちんと嵌めますがそれまでは手で持っていた。

目的地が見えてきたら直ぐに外します。

到着して外す事はまずない。

カチャッ

♫

ああ外したなと思うのです。

結構手前で外すのでピーピーいう事もよくありますが、もう慣れたのでつっこむ者はおじちゃん以外いません。

電話も用事が2つある時はコツがいります。

ひとつ目が終わったら直ぐに切られるからです。

なのでおじいちゃん待ってもうひとつある！と早口で滑り込ませるのです。

「どうしてそんなに急ぐと？そんなに慌てんでよかろうもん」

と言われたおじいちゃんの即答

「俺には残された時間がないから少しでも速い方がいいんだよ」

なるほど。

(☆∀☆)

確かにせっかち度合いは年々増してるような。。

おじいちゃんの弟せいじろおじちゃんもこれまたせっかち。

山かさの地域なので、せっかちの色合いが何だか少し違うけど正真正銘のせっかちです。

おじいちゃんとせいじろおじちゃん二人揃うとせっかち掛けるせっかちのパワーに圧倒されます。せっかちのジェットに巻き込まれて時空が変わるような感じです。

🌪️

今日帰りにおじいちゃんが母に万が一の時の判子やお金の場所を伝えたそうで、「遺言は残さないけど兄弟仲良くね」の言葉は聞こえてきました。

お家もスッキリ片付いています。

余計なものがたぶん無い。

棚にビールのストックだけはしっかり有るのが妙に嬉しかった。

そんなお盆でした。

迎え火と送り火。。やってる人どのくらいいるんだろ